レッスン・発表会

フラメンコレッスン③足の基本ゴルペ編

フラメンコの足の音、かっこいいですよね。
眉間にしわを寄せ、うつむきがちに自分の世界に入って、力強く響くサパテアード(足を踏み鳴らす足さばきのこと)・・・しかし、実際に自分がやってみると、スッカスカ!あれはただ、足を床に叩き付けている訳ではないのです。今回はレッスンで行う足の練習内容についてまとめてみました。

まずは正しく立つ

「姿勢よく立ってみてください」と言われたら、みなさんはどのように立ちますか?
・お腹が出ていたり
・肩が落ちていたり前に出ていたり
・顎が出ていたり
・お尻が出ていたり
するかもしれませんね?

足元から頭の先まで、1つずつ身体のパーツを積み上げていきましょう。
床から足が生え、足首の上に膝、その上に骨盤がまっすぐ乗り、お腹を平らに丹田に力を入れ、骨盤の上に背骨の骨を1つずつ置いていき、胸は開く。
肩は力を抜き、腕は身体の横にまっすぐおろし、背骨の上に首、頭をのせる。
どうでしょう。ここまでできましたか???カチコチになっていませんか?!
その、自分のお姿は、今は変かもしれません。コントみたいかもしれません。でも、やがて「立っているだけですごく美しい」と言われる立ち姿になります。

私の先生は良く、
「腹を出すな。尻出すな。顎を引け。ほっぺたの肉さえブルブルさせるな!歯をくいしばれとは言ってない!」
と、おっしゃられます。これ、きつく聞こえるかもしれませんが、超重要ポイントを押さえている言葉です。

足を床に振りおろすゴルペ

次は、できた姿勢を崩さぬよう、片足をあげ、まっすぐ床に振り下ろします。
足の裏を、バチーンと床面に打ったら痛いだけです。ヒビク音もまぬけ。正しくは、床の下に足が突き抜けるように、めりこむかのように打ちます。打ちつけた衝撃が、床に吸収される感覚(足裏は痛くない)を覚えてください。足首に力は入っていません。動いているのは片足だけで、身体の位置は変わりません。足を打つ度にバランスが崩れて、左右どちらかに身体がブレていてもダメです。

この、足裏全部を床に打ち付けることを、「ゴルペ」と言います。
スペイン語でたたくって意味です。

足の練習では、右・右・左、左・左・右と、交互にゴルペを続けます。最初はゆっくり。
左右の足が変わる時、よろっと、よたっと、するかもしれませんが、いずれ、体幹がしっかりしていけば、よろめくこともなくなります。
大丈夫。手探りでいいんです。身体が鍛えられてくれば、
「あ、振り下ろすってこういうこと?」
「今、いい音したかも!」と、どんどんコツがつかめると思います。
足打ちのレッスンは非常に地味です。でも、基礎です。こういうパーツパーツがしっかりできていないと、やがて「フラメンコ」ではなく、ふにゃっとした「タコダンス」みたいな踊りを披露することになってしまいますから、レッスン中つまらないなーと気が散ってきても、まじめに取り組んでください。
では、次は「プランタ」についてやっていきましょう

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