ジプシーキングス=フラメンコではない

「Volare oh oh, Cantare oh oh oh oh♪」
ひと昔前、伊藤英明さん出演の「キリン淡麗辛口」のCMで使われていたジプシーキングスの「ボラーレ 」。
インパクトのあるメロディ。覚えている方も多いでしょう。
これ、「ルンバ」なんですね???

ルンバ、私は今まで無縁で、踊れません。
それゆえか、ルンバと聞くとパソドブレ?チャチャチャ?が連想され、社交ダンスのイメージ。
この淡麗辛口でエスコビージャなんてできるんですかな?スカートをフリフリしたり、腕の動きでフラメンコっぽい雰囲気を作るだけ?なんて、思ってしまいましたが、東京大学フラメンコ舞踊団さんのYoutube動画を見て、なるほどねーこう踊るのか!と、ナットクした次第です。

さてさて今日はこの、ジプシーキングスのボラーレ をピックアップしますよ。

ジプシーキングスは南フランス・プロバンス地方出身の音楽バンド。スペイン人じゃない。
「ボラーレ」 は実はカバー曲で、原曲はカンツォーネ。

元はイタリアのカンツォーネ歌手である、ドメニコ・モドゥーニョさんのイタリア歌曲「青く塗られた青の中で」です。
調べているうちに、「ルンバフラメンカ」と「ジプシールンバ」という2つの似て非なるものに行きつきました。
お恥ずかしながら、私は与えられた課題曲をただ踊ってるだけで、あまり背景を知らず。。

「ルンバフラメンカ」はスペインのフラメンコにキューバのラテン音楽の要素が強く出ていて、打楽器が目立つ構成。
「ジプシールンバ」はスペインのアンダルシア地方に隣接する南フランスへ移っていったロマ達が、ルンバフラメンカをベースとして独自に発展させた、ギターが目立つ構成。

ジプシーキングスが南仏出身ということからも察せられるように、ロマの血を受け継いだ彼らが、「ルンバ・フラメンカ→ジプシールンバ」をアレンジし、次々と大ヒット曲を世に送り出した、という次第です。

んー。だからジプシーキングス=純粋なフラメンコ、ではないですね。
でも広く知られた曲だし、フラメンコを習っていない一般の方へはフラメンコ的なイメージが伝わりやすいから、ルンバのうちの1曲として使われているのかも?
彼らの曲は「ボラーレ」以外でも、ドラマ「鬼平犯科帳」のエンディング曲「インスピレーション」や、カメラのCM曲「ジョビジョバ」も有名ですね。言われてみると、ギターサウンドが印象的ですよね。
日本人アーチストではオリジナルラブの田島貴男さんやケツメイシが、「ボラーレ」 をカバーしています。
・・・ちなみに私の友人で、「グアちゃんはフラメンコやってるんだよね。ジョビ!(右むいて手をパンパン)ジョバ!(左むいて手をパンパン)」と、ネタのようにやる子がいまして、私の地雷を踏みまくっております。
だから、あんたのフラメンコ、間違ってるんだってば!

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