教室選び

フラメンコの先生に言いたいこと

カリスマ先生

私のメンコ先生は、非常に男前な性格。それに、スタイルも良く、お顔も美しい。
時に気分屋だったり可愛かったりオッサンだったり、生徒としては「え?」「は?」「なんでよ?!」「おかしくない?!」と思う場面もしばしばありますが、それをビシッと黙らせるだけの神々しい素晴らしい踊りを披露される方であります。
神様、教祖様、というと変だけれど、やはり教室を率いるだけのカリスマ性をお持ちです。また、「昭和の家族」において大黒柱のお父さんが「怖い存在」だったのと同じで、代教先生やサブ先生のレッスンはリラックスしてゆるゆるで受けられるのに、大先生の前では緊張して縮こまってしまうという威厳もお持ち。
母体の大きな教室に通われている方ならば、うんうん、うちもそうなのよ!一緒!!ですよね?

お金の不満編

レッスン時間に遅れて来ないでほしい。先生遅刻のため、最初の20分はサブ先生が急きょ対応、とかもやめてほしい。
・・・しかし心の中ではホッとする。怒られる時間が減るから。
・遅刻による開始時刻の後ろ倒しや、気分ノリノリのためのレッスン延長ってどうなの?生徒側にもね、スケジュールの都合ってものがあるんです。
・先生の公演準備や、スペインへ長期渡航される時など、年に何度か教室がクローズになったり、代打先生のレッスンに変わったり、祝日の昼間にレッスンを振り返るのはやめてほしいんですわ。教室をクローズするなら、お盆休みやゴールデンウィークの期間にしてほしいもんです。それに代教先生が1ヶ月続くなら、月謝を割り引いてほしいもんです。
・発表会の出演人数が少ない時、先生から直接「○○の曲に出てみない?」という『スカウト』がある時があります。『スカウト』するんだったら、せめてその1曲分の出演料はタダにしていただきたい。サブ先生にその話をされたら、即「お金ないんで、無理ですよー。結局プラス10万くらいになっちゃうじゃないですか。」と言えるものの、大先生には言いづらい。迫力に押されてOKせざるをえない人をたくさん見ました。こっちが助けてあげる立場なのに!なんでお金払わないといけないの?って、思ってます。生徒側は。
こういうお金の不満が散り積もって最後に先生と衝突し、辞めていった人を何人見たことでしょう。。

シゴキの不満編

・あまり厳しく鍛えないでほしい。徹底的に叩き潰すのは、舞踊団の、フラメンコで生きていく人だけにしてもらえませんか。
会社員として生きていて、上司にも社長にも言われないような心に刺さる辛辣な言葉や怒りの表情を目の当たりにすると、「やめたい!!!!!自らお金を払って、こんな目にあって、なんで私はフラメンコやってるんだ?!」と思います。「生徒は会社員である」「プロの踊り手になりたい訳じゃない」「趣味の習い事」ということをわかって下さいませ。まじめな会社員は、先生の態度や言葉を真に受け、心が病みます。先生の期待に応えられないのが辛くて悔しくて、潰れて去っていく人もいるじゃないですか。

でも、生徒はわかってます

・先生の遅刻は、キャラだから仕方ない。その分、延長してくれる。すんごい延長になる時もあるし、サブ先生のレッスンにいきなり大先生が現れる時もあるから、月謝の問題はそれでチャラなんだ。
・発表会でスカウトしてくれるのは、自分がその曲に入ったら、この子にこんなことをやらせてみたい、やりきれるか?大丈夫だろうこの子なら。という先生の見込みがあるからだ。出演料を取られるのは、へたっぴな他の生徒と公平をきすためなんだ。
先生が厳しく接してくれるのは、期待されているからだ。自分にはもっとフラメンコがうまくなる伸びしろがあるからだ。先生は教えがいのない人には普通に接している。自分を意識していてくれるのは、性格的にも外見的にも、先生の将来ビジョンに自分が入っているからなんだ。
何より、大舞台での先生の踊りを見ると、圧倒されて言葉が出ない。私達を黙らせる。師は自らの生きざまを、身体で生徒に示している。私達も、言葉ではなく、先生の内からぶわーっと出てくる情熱や夢や叫びや力強さを、目で耳で心で、感じ取っている。代教先生なら月謝割り引いてよ、なんて、ちっちぇー話なんだ。

だから、生徒は「え?」「は?」「なんでよ?!」「おかしくない?!」な先生の一面があったとしても、ついていくのです。
小さい事ひとつひとつを気にして、事実=事実の計算式でしか受け止められない方には、フラメンコは不向きなのだと思います。
とか優等生的なことを言いながら、生徒側もたまに裏でブチ切れる事あります!!!

レッスン後の飲み会で「あれさー、おかしくない?全然良くないよねあの振付!」「あれ絶対に今日の気分じゃない?次、きっとまた変わるんじゃね?練習しても無駄無駄!」と、ぶちまけ大会、やってます。
・・・繰り返しになりますが、良き師と良き仲間、この2つの要素がうまく作用するからこそ、長きにわたるメンコ生活あり、なのでした。

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